大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

札幌地方裁判所 平成3年(わ)937号 判決

判決主文

被告人を懲役一年及び罰金一八〇〇万円に処する。

罰金を完納できないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判確定の日から三年間懲役刑の執行を猶予する。

(罪となるべき事実の要旨)

被告人は、昭和六一年六月ころから昭和六三年八月ころまでは札幌市西区内に居住し、それ以後は同市北区内に居住して、「東邦経営会計事務所」の名称で経営コンサルタント業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て、右事業による収入を仮名の定期預金として蓄積するなどの方法により所得を秘匿したうえ、

第一 昭和六二年分の実際総所得金額が三五五四万六五一四円であり、これに対する所得税額が一四六〇万九八〇〇円であったのにかかわらず、右所得税の確定申告期限である昭和六三年三月一五日までに、同市中央区北七条西二五丁目所在の所轄札幌西税務署長に対し、所得税確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の正規の所得税額一四六〇万九八〇〇を免れ

第二 昭和六三年分の実際総所得金額が四二七七万四三六八円であり、これに対する所得税額が一七一三万二〇〇〇円であったのにかかわらず、右所得税の確定申告期限である平成元年三月一五日までに、同市東区北一六条東四丁目所在の所轄札幌北税務署長に対し、所得税法確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の正規の所得税額一七一三万二〇〇〇円を免れ

第三 平成元年分の実際総所得金額が九三八三万九〇四五円であり、これに対する所得税額が四二六四万四五〇〇円であったのにかかわらず、右所得税の確定申告期限である平成二年三月一五日までに、所轄札幌北税務署長に対し、所得税確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の正規の所得税額四二六四万四五〇〇円を免れ

たものである。

適用した罰条

所得税法二三八条一項、二項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、一八条、二五条一項(情状-前科前歴なし、反省悔悟、関係年度分の所得税の修正申告をしたうえ、ほ脱した所得税の本税、重加算税及び延滞税を全額納付、業務を会社組織にして税理士による経理態勢を整備、妻が病弱)

(裁判官 佐藤學)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!